議会報告>平成21年定例会>3月定例会質問内容

市議会公明党の金井でございます。  それでは、お許しをいただきましたので、通告の順序に従い、4項目8点について質問させていただきます。さきの質問と重複するところがあるかと思いますが、お許し願いたいと思います。  まず最初に、肺炎球菌ワクチンについて、2点お伺いします。  

1点目は、ワクチンの接種の課題と対応についてです。  日本の三大死因はとの問いに、がん、心臓病、脳卒中と答えられる人が多いと思います。しかし、4番目に多いのは何でしょうかとの問いかけにはどうでしょうか。実は肺炎です。少し古いデータですが、2001年の1年間に、日本では約8万5,000人が肺炎で死亡しています。そのほとんどが65歳以上の年配者です。肺炎の原因の多くは細菌によるもので、その半分近くが肺炎球菌です。肺炎球菌は、体力が落ちているときや高齢になるにつれて免疫力が弱くなってくると、いろいろな病気を引き起こす原因になります。この肺炎球菌感染症は、肺炎球菌による感染症で、肺炎、髄膜炎、中耳炎、副鼻腔炎、菌血症などです。昔は抗生物質のペニシリンによる治療が有効でしたが、最近はペニシリンに耐性のある肺炎球菌がふえています。肺炎球菌は人の鼻や口から体内に入り、鼻やのどの粘膜に付着、増殖して定着します。肺炎球菌を鼻やのどの粘膜に持っている人がせきをすることにより、飛沫を吸い込むことがきっかけになると考えられています。肺炎球菌は、鼻やのどに定着している期間は1から17ヵ月程度です。肺炎球菌感染症を発症するのは、冬場にインフルエンザなどで器官の粘膜が損傷を受けたときが考えられます。  日本では、1988年から肺炎球菌ワクチンがありますが、知名度は低く、まだ接種率は非常に低いのが現状です。肺炎球菌ワクチンはインフルエンザワクチンと併用するのがよいとされています。肺炎球菌はどこにでもいる普通の細菌で、健康な人の鼻やのどにもよく見つかるそうです。高齢になるにつれ、免疫力が弱くなっていて、風邪などで気管支が弱ってくる場合に、肺炎球菌が肺にまで入り、肺炎になりやすくなります。日本での肺炎球菌ワクチンの使用量は、2001年度では約2万人、2002年度は約15万人分になりましたが、片やインフルエンザワクチンは毎年1,000万人以上の方が接種されています。肺炎球菌ワクチンの効果は、人によって異なりますが、5年程度続くそうです。ただ、毎年接種するインフルエンザワクチンと異なり、アレルギー反応の可能性があるため、1回だけの接種しか認められていません。副反応とは、接種後に注射部位のはれや痛み、ときに軽い発熱が見られますが、日常生活に差し支えるものではありません。通常、一、二日で消失します。多くのデータで安全に接種することができることが確認されています。肺炎球菌ワクチンの接種はいつでもいいそうですが、65歳以上の方や肺、心臓に病気を持った人などは、接種をした方がよいそうです。なお、補足ですが、肺炎になる確率は、65歳以上の喫煙者は同年代の非喫煙者と比較して2.2倍あるそうです。喫煙者は考え物です。この肺炎球菌ワクチンの接種の課題と対応について、市当局の見解をお伺いします。  
2点目は、ワクチンの助成についてお伺いします。  肺炎球菌には80種類以上の形があります。それぞれの型に対して免疫をつける必要がありますが、肺炎球菌ワクチンを接種しておれば、8割ぐらいの型に対応します。肺炎球菌ワクチンは、肺炎球菌によって引き起こされる感染症を予防するためのワクチンです。1回の接種で免疫力が5年以上続きます。全国で公費助成している自治体はまだ数が少なく、2006年10月現在、40市区町村が公費助成をしています。元来、完全に自己負担であるワクチンの費用の一部を公費負担としている理由は、自治体の健康、特に疾病予防の関心が高まった結果だと思います。助成の方法は、山梨県甲府市の場合は、指定医療機関が定める額から4,000円を控除した額を助成しており、富田林市は3,000円の公費助成をしております。目黒区や千代田区は65歳以上を対象に、全員ではなく、申し込み順に1,000名までになっています。このように、各地でさまざまな取り組みがされていますが、美濃加茂市ではワクチンの助成をすることについてどのような見解を持っていらっしゃるのか、当局の見解をお伺いします。  

次に、子宮頸がん対策についてお伺いします。  先日、新聞を見ていて目にとまった見出しが、女子大生9割知らない、子宮頸がんウイルス認知度3.5%でした。若い女性に急増している子宮頸がんについてのアンケートでした。子宮頸がんの名前やどんな病気かを知っている女子大生は1割に満たないことが、2月21日までに女性産婦人科医らによる子宮頸がん予防の会(対馬ルリ子代表世話人)の調査でわかりましたという記事でした。ワクチンや検診で予防可能になってきたのに、日本では検診受診率が極めて低いという内容に私は驚きました。時期を同じくして、ロンドンで末期がんで余命数ヵ月と告げられた女性タレントがホテルで挙式を挙げたというニュースを見ました。その女性も子宮頸がんでした。  美濃加茂市の平成20年度成人健康診査の概要を見てみますと、婦人検診の10に子宮頸部がん検診というのを見つけてほっとしました。対象は20歳以上の偶数年齢の女性とありました。対象となりながら未受診であった場合は、翌年に検診を受けることができます。  子宮頸がんはウイルスで発症します。早期発見、早期治療すると妊娠、出産も可能ですが、進行させると厄介です。子宮頸がんは、20歳から30歳代女性のがんの中で最も多く、ワクチンや検診で予防可能になってきたものの、日本では検診受診率が極めて低いそうです。患者の大半は、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染で発症します。女性の70から80%は生涯に一度は感染するとされており、特別なことではないそうです。HPVは、遺伝的に異なる100種類以上のタイプがあり、がんを起こすタイプと起こさないタイプに分かれ、危険なタイプのウイルスに感染しても、90%は免疫力で自然に消滅します。ただ、残る10%は持続感染し、その一部は長時間かけて高度異形成と呼ばれる前がん状態になる。前がん状態の60%以上ががんに進行するそうです。先日、中央公民館で行われました市民のための健康講座に出席しました。多数の市民の方も来られており、市の健康に対する前向きな取り組みをかいま見ました。  そこで、乳がんと子宮頸部がんは70から80%が治ると言われました。子宮頸がんの特徴は、初期段階では全く症状がないのが普通で、前がん状態になっても自覚症状がないそうです。そのような子宮頸がんを早期発見するには、検診しかありません。30歳くらいから年に1回は子宮頸がん検診を受診した方がいいとも言われています。欧米では、子宮頸がん検診の受診率が80%を超えており、受診率の高まりとともに子宮頸がんが減っているそうです。日本の受診率は20%ほどで、受診が必要な若い人ほど受診率が低いそうです。今後、受診率を上げるためには、市民に周知徹底する必要があると考えます。当市においては、対象者となる女性の人数に対して、現在の受診率はどのようになっておりますでしょうか、お伺いします。  次に、緊急時の対処について、2点お伺いします。  

1点目は、AED活用マニュアルの作成についてです。  万が一、私たちの前で急に体調を悪くなっている人がいたら、どのような行動をとれるでしょうか。先日、地元自治会において防災訓練を行いました。下西公民館に日曜日の朝9時に集まり、消火訓練やAEDの講習を受けました。AEDの講習では、まず傷病者を発見したら、反応を確認し、助けを呼び、119番とAEDの手配、気道の確保、呼吸を調べる、呼吸をしていれば回復体位にして観察を続ける。呼吸をしていなければ胸骨圧迫をする、AEDが到着したら装置をセットして、装置を作動させる。実際に人形を使い、レスキュー隊員から説明を受けました。AEDが心肺蘇生のすべてだと思っておりましたが、AEDは心臓マッサージとセットで行うことで効果を発揮します。このAEDは、二つの電極パットを胸に張るのですが、張る場所が決まっており、電極パットの一方は右前胸部、他方は左側胸部の位置に張ります。二つの電極パットは極性があり、どちらの胸に張ってもよいというわけではなく、右用、左用がありました。これもメーカーによって違いがあるのかもしれません。とにかく使い方は簡単でしたので、講習を受ければ操作はできます。このAEDは各施設で見られるようになりました。私はまだ、実際に使っているところを見たことはありません。しかし、実際に人が倒れていたときに、心肺蘇生ができるか心配です。また、実際、何人の方が対応できるのでしょうか。このようなすぐれたAED自動体外式除細動器を用いるためには、緊急時マニュアルが必要だと思います。フロー図を用いて、傷病者の発見から手当てまでの基本的な手順を説明したマニュアルがあれば、いざというときに役立ちます。美濃加茂市において、緊急時の対応に対してAED活用マニュアルを作成してはいかがでしょうか。緊急時には、適切な行動が求められます。毎日のように訓練をしているのならば緊急時にも対応できると思いますが、救急車を呼ぶのに119番と間違えて110番をする人もいるそうです。そのような間違いをなくし、1分1秒でも早く人命救助をするために、ぜひともマニュアルの作成が急務だと思います。備えあれば憂いなしとも言います。AED活用マニュアルの作成について、市当局の御見解をお伺いします。

 2点目は、高齢者の緊急時の対応についてです。  平成21年1月1日現在、外国人を含む美濃加茂市の総人口は5万5,583人です。そのうち65歳以上の方は1万19人で、高齢化率は18.03%に上ります。また、70歳以上は7,222人、75歳以上は4,856人いらっしゃいます。また、高齢者の18人に1人に当たる560人の方は、お一人で住まわれています。ひとり暮らしの高齢者の人口比率は1%にもなります。男女別では、圧倒的に女性が多く、男性が107人に対して、女性は453人と1対4の割合ですので、やはり女性の方が長生きされています。  また、2015年には4人に1人が高齢者になるとの推測もあります。この方たちの在宅生活を支える高齢者福祉サービスは各種あります。詳細は、高齢者のための介護支援サービスガイドブックに詳しく載っておりますが、その中の緊急通報サービスは、ひとり暮らしの高齢者に緊急通報機能つきの電話機を貸与し、急病など救急の際、24時間体制で看護師が対応し、協力員、医療機関に通報します。このサービスの対象者は、2親等以内の親族が市内に在住しておらず、病気等により安否の確認等が必要と認められる市民税非課税世帯の人となっております。1親等は両親、子供ですので、2親等以内とは、祖父母、兄弟、孫が該当します。平成19年で19人の方がこのサービスを利用されています。  高齢者の方だけでなく、緊急事態に遭遇したときに、人間は正常な判断ができるでしょうか。人は、自分に好ましくない情報に接したとき、自分に都合のよい理由をつけたがる傾向があるとの研究があります。こうした人の心理も人の認知に影響を及ぼす大きな要因で、緊急時の人の行動を観察したとき、普通では考えられないような行動をしているそうです。切迫した状況では、視野が極端に狭くなり、判断力が低下し、例えば火災時に、引けば開くかぎのかかっていないドアの前で多数の死者が出たそうです。そのような緊急時にも必要事項を記述したカードを持っていれば、慌てずに行動がとれるのではないでしょうか。すなわち、このカードに氏名、電話番号、緊急時に連絡先や災害時の避難場所などを明記して携行していれば、緊急時のサバイバルの一助になるのではないかと考えます。個人情報を持ち歩くのは不安があるとの心配も出てくると思いますが、個人が携帯するものには、携帯電話に始まり、免許証から保険証などの個人情報が含まれています。通院するときには必ず保険証を携行するわけですので、保険証のように保管をしっかりすれば問題はありません。記述する項目については、緊急時を想定して内容を検討していかなければならないと思いますが、この緊急時安心カードについての当局の御見解をお伺いします。  最後に、レンタサイクルの導入について、2点お伺いします。  

1点目は、各施設に設置することについてです。  暖かい日差しが春を感じる季節がやってきました。そんな季節にぴったりの乗り物は何といっても自転車です。自転車は、気ままに行き先を変更したり、おもしろそうな場所を見つけて立ち寄ることもできます。気が向くままにどこまでも、自由に好きな早さでのんびりと乗れます。まるで自転車屋さんの広告のようですが、自転車は走った分だけ爽快感を味わえます。環境に優しい乗り物自転車は、CO2の排出をしない移動手段ということだけでなく、ペダルをこぐことは多くの筋肉の集中している足を使うので、カロリーをたくさん消費します。そして、大量の酸素を体内に取り込むことで、呼吸器の機能が高められ、また、取り込んだ酸素やカロリーを心臓から遠い足まで届けるために、循環器が鍛えられるわけです。脚力は心肺機能を高める重要なエンジンで、循環器と呼吸器の働きが向上すれば、日本人の三大死亡要因であるがんや心疾患、脳卒中を予防することにも効果があります。  また、自転車で市内を観光することもできます。市内各所にある彫刻めぐりをするもよし、太田橋のたもとにある化石林公園で中山道の石畳や太田の渡し跡を見学し、一級河川木曽川の川風に当たりながら1900年前の樹木の化石林を見ながら、悠久のロマンに思いをはせ、そのままロマンチック街道を木曽川沿いにサイクリングすることもできます。また、みのかも文化の森で、古きよき時代の養蚕農家を見学したり、もう少し足を伸ばして、健康の森で777段の階段を上っていくと「よろこびの砦」があります。この展望台からの眺望はすばらしく、晴れた日には伊吹山、御嶽山、恵那山などが展望できます。美濃加茂市観光協会のホームページに詳しく書いてあります。  このように、自転車は環境に優しいだけでなく、健康的に観光をすることができます。この環境に優しい自転車を活用したまちづくりをエコサイクルシティーと呼びます。美濃加茂市の豊かな自然と歴史を守りながら、健康的に自転車を乗るには、基盤整備も今後の課題になってきます。自転車を車にかわる交通の一手段と位置づけるには、自転車利用の利便性を高めるための基盤整備、自転車専用道路を市内全域に整備し、安全に自由に往来ができるようにすることが重要です。また、交通ルールの徹底を教育機会の拡充で図り、スポーツ、健康づくりのイベントを開催します。日常生活や観光など、さまざまなシーンで市民の皆さんが自転車を利用するようになれば、自転車人口も増加します。こんな環境に優しいエコサイクルシティーを目指してはいかがでしょうか。  この遠大な計画も、初めの一歩がなければ進みません。レンタサイクルを各施設に設置して、有料でレンタルを行ったらいかがでしょうか。レンタル代を徴収することにより、美濃加茂市の税収のアップにもつながります。レンタサイクルを各施設に設置することについて、当局の見解をお伺いします。  

2点目は、放置自転車の活用についてです。  現在、放置自転車は美濃加茂市において定期的に集められ、防犯登録を加茂署に連絡し、所有者を割り出して、身元がはっきりすれば所有者に手紙を書いて引き取りに来ていただいております。しかし、大半は放置されたままで、引き取り手もなく、ささゆりクリーンパークへ持ち込みされていると伺いました。もちろん、所有者もなく放置されている自転車ですので、パンクしていたり、さびついていたりして、乗れないものもあると思います。  そこで、このような放置自転車はすべて廃棄に回るわけですが、廃棄にかかる費用もまた税金です。集められた引き取り手のない放置自転車の処分は、ささゆりクリーンパークへ持ち込まれますが、費用はどれくらい発生しておりますでしょうか。年間の処分費用をお伺いします。  この放置自転車は、レンタサイクルに利用できないものでしょうか。もちろん整備しないと使えませんが、新車を購入するより安価になると思います。レンタサイクルに利用することで、エコサイクルシティーの起爆剤になればと思います。そこで、放置自転車をレンタサイクルに利用することについて、当局の御見解をお伺いします。  これで、私の質問は終わります。ありがとうございました。