議会報告>平成22年定例会>6月定例会質問内容

それでは、お許しをいただきましたので、通告の順序に従い5項目11点について質問させていただきます。  最初に、下水道事業についてお伺いします。  1.受益者負担金を納めていただく人は。  公共資金によって進められる下水道事業は、計画的に整備されますので、下水道を利用できるのは整備の終わった区域の人だけになります。そこで、利用できる区域の人に受益者負担金として建設費の一部を負担していただき、今後の下水道事業を進める財源にします。この負担金を納めていただく受益者は、下水道を整備する区域内の土地の所有者、ただし、その土地に地上権、質権、使用貸借または賃貸借による権利を長期間にわたって定めている場合は、話し合いによりいずれかの権利者とあります。具体的に申し上げますと、公共下水道が整備されますと、市は、下水道を整備する区域内の土地の所有者(地主)に対して受益者負担金を請求し、地主は借り主と相談をして負担金を市へ支払うことになります。ここで問題になるのが、借地が本管に隣接していない場合です。このような場合もあると伺っております。受益者負担金を支払っても、本管に接続できない状況を見た場合、市として民間同士の問題と片づけてよいものでしょうか。不安に思ってみえる市民の方がいます。下水道運営に当たってどのように対処されているのか、お伺いします。  2.前納報奨金。  負担金の納付方法は、分割と一括納付があります。各年度の第1期の後期に残りの全額または1年度分をまとめて納めると、納めていただいた割合に応じて前納報奨金が交付されていますが、その額はどのように決まっておりますでしょうか、お伺いします。  3.進捗状況と水洗化率は。  美濃加茂市における処理区域の割合は、どのようになっておりますでしょうか。下水道事業が進展し、受益者負担金を納めていただいても、水洗化されていない家庭もあると伺っております。このような家庭にとっては、決して受益者にはならないのではないでしょうか。下水道法では、使用開始後3年以内に接続することと定められていると伺いました。公共下水道工事を進めても、下水につなぐ人がいなければ下水道使用料が徴収できないので、お互いに不幸です。そこで、全市下水道化を目指して進められた下水道事業の進捗状況はどのようになっておりますでしょうか、水洗化率とあわせてお伺いします。  次に、子宮頸がんワクチンの補助についてお伺いします。  
1.子宮頸がん検診。  若い女性に急増する子宮頸がんは、年間約1万5,000人の女性が子宮頸がんと診断され、そのうち約3,500人が死亡していると推定されています。子宮頸がんは、定期的な検診によって約80%が予防可能と言われています。子宮の入り口(頸部)にできるために、観察がしやすく、定期的に検診を受けていれば、がんになる前の状態、異形成を比較的容易に発見できます。異形成になっていても自然に治る場合と、経過観察を続けて、がんに進行する可能性が高くなれば、子宮頸部の一部を切除することで治療ができます。術後の妊娠、出産も可能になります。厚生労働省が2007年に実施した国民生活基礎調査では、子宮頸がんの検診受診率は21.3%で、20歳代では11%という極めて低い結果です。受診率向上には、女性が検診を受けやすい環境をつくり、男性も含めた意識啓発を進めなければなりません。  子宮頸がんには、二つの大きな特徴があります。一つは、発症の原因がヒトパピローマウイルス(HPV)の感染とほぼ特定されていること。もう一つは、がんになるまでの過程が解明されていることです。HPVに対しては、がんを発症する原因の約7割を占める16型と18型に効果がある予防ワクチンが昨年の10月に日本でも承認され、12月から販売、接種が始まっております。製薬会社が調査したところ、子宮頸がんの認知度が、感染リスクの高い20歳代前半の女性では半数以下という結果が出ています。予防可能な子宮頸がんの認知度を高めるには、教育現場での周知徹底が必要ではないでしょうか。  子宮頸がんは、ワクチンの接種と定期的な検診によってほぼ予防できると期待されています。予防ワクチン接種で73%の発症、死亡を減少させることができるという試算も出ています。これは将来の医療費の抑制にもつながります。予防ワクチンは、半年間に3回の接種が必要で、費用は合計5万円前後になります。接種は各自の判断に任されております。接種に係る費用は全額自己負担のために、受けられない人も出てきます。世界100ヵ国以上で使われている子宮頸がんワクチンは、多くの国で12歳を中心に9歳から14歳で接種が開始され、学校や医療機関で接種が行われています。日本産科婦人科学会や日本小児科学会などが合同で、11歳から14歳の女児を接種対象として推奨することを検討しています。  さて、美濃加茂市の子宮頸がん検診の受診はどのようになっているのか。無料クーポン券の配布も実施されておりますが、効果は上がっておりますでしょうか。子宮頸がん検診の状況をお尋ねします。  2.公費助成。  全国各地の自治体で公費助成が始まっています。6月9日の読売新聞には、大分県九重町が町内の女子中学生全員に子宮頸がんワクチンを無料接種するとの報道がありました。坂本和昭町長は、町民の健康を守る上で必要と判断したとコメントされています。また、千葉県浦安市では、子宮頸がんワクチン、細菌性髄膜炎用ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンの3種のワクチンを市民が接種した場合、費用を全額助成する方針を固めました。このように、全国的に公費助成が広がっております。美濃加茂市で12歳の女児に子宮頸がんワクチンの公費助成をした場合には、幾らの費用がかかりますでしょうか。子宮頸がんはワクチンで予防できます。将来、がんにかからずに元気で働くことを考えると、医療費削減などの効果も見込まれますので、今後の公費助成への課題も含めてお尋ねします。  次に、身近な生活道路の交通安全についてお伺いします。  1.生活道路では30キロ以下。  加茂警察署の発表によりますと、人身事故の特徴として、平成21年中の加茂署管内の交通事故による死者6名のうち、4名が高齢者(65歳以上)で、全体の3分の2以上を占めています。そのうち4件が歩行者被害事故であり、すべて夜間に発生しています。また、追突事故が170件で全事故の38.9%、国道での事故が174件で全事故の39.8%。最近の状況を見てみますと、平成20年中の人身事故の発生件数が538件、死者数9名、負傷者数715名に対して、平成21年中では、人身事故発生件数は437件で101件減、死者数も6名で3名減、負傷者も572名で143名減でした。しかし、昨年は1日に1.2件の割合で事故が起きております。死者も73件の事故に対して1人が亡くなっておられます。  このような状況の中で、警察庁は先月、都道府県公安委員会が道路ごとに定める規制速度の決定方針を見直し、交通実態に応じたきめ細かい基準の新設を決めました。身近な生活道路では、30キロ以下の規制速度も検討するとあります。生活道路においては、衝突時の速度が30キロを超えると、歩行者らが致命傷を負う確立が大幅に高まることや、欧米での規制を参考に30キロ以下を提言しています。道路交通法第22条には、「車両は、道路標識等によりその最高速度が指定されている道路においてはその最高速度を、その他の道路においては政令で定める最高速度をこえる速度で進行してはならない」とあります。美濃加茂市においても、生活道路は30キロ規制を適用してはいかがでしょうか。通学時における子供の安全を守るため、地域住民の生活の安全を守るために、ぜひとも検討をお願いするものであります。具体例で申し上げますと、加茂野町地内の中部電力社宅アパートの西側の市道がありますが、この道路は通勤時間帯の国道248号の渋滞を回避するために、通勤の車が多く通ります。この道路は、西中学校の通学路にも指定されており、自転車の生徒も大勢通ります。この道は、国道に出る手前で右折すれば、西町に抜けられます。その西町を抜ける市道は30キロ規制がしてあります。標識も設置してあります。両方の道は同じ条件の道路で、通学路にもなっており、通勤の車が国道を回避して抜けていきますので、同じ条件で30キロ規制するのが普通ではないでしょうか。ちなみに、この道路は自治会要望でも上がっておりますが、通学路の標識も設置されていません。このように規制した方が安全を確保できる道路がほかにもあると思います。市では要望が上がってきたときの対応はどのようになっていますでしょうか。  2.学校での交通安全教育。  また最近、安全対策のために塗られた交差点のブルーカラーの塗装ですが、市街地の交差点などを通行するときにとても目立ち、交差点に差しかかったことを意識できますので、交通安全にはとても効果があると思います。このブルーカラーの塗装は、道交法の観点からはどういう位置づけになるでしょうか。小学生がブルーカラーの交差点を安全確認しないで渡っている光景を目撃しました。交通量が少なかったから意識しないで渡ってしまったのかもしれませんが、このカラー舗装を安全地帯と思っている生徒がいるのではないかと心配になりました。交通安全指導員の方が交差点などで安全確保をされていますので、安心はできますが、学校ではこのカラー舗装についてどのような安全教育がされておりますでしょうか。また、学校での交通安全教育全般はどうなっているのか、お伺いします。  次に、ごみ集積場所の問題について。  1.ごみの不法投棄の責任は。  先日、市民の方から西町の境松住宅付近にごみの不法投棄があり、道路にもはみ出しており、大変危険な状態になっていると通報をもらいましたので、私は早速現場に急行しました。可茂聖苑前の道路を西に向かったところです。赤いコーンが一つ置いてあり、トラしまのポールが1本コーンに差し込んでありました。片方は粗大ごみの上に置いてあり、不法投棄現場を確保しているという状況でした。早速、現場から環境課へ電話を入れると、総務課が担当していると電話を回されました。総務課いわく、この現場は自治会の不燃ごみ集積場所で、自治会が管理しているので、自治会に清掃するように指導しているとのことでした。自治会に不燃ごみ集積場所として補助金を出しているので、自治会で撤去するのが当然であるとの見解でした。しかし、現場を見ればわかりますが、道路沿いに10メートル以上の範囲に粗大ごみが山積みになっている光景は、自治会の管理する不燃ごみ集積所というより、山合いの市道沿いにある、夜人通りの少ない裏道の不法投棄現場としか思えないものです。自治会の不燃ごみ集積場所の看板はフェンスにつけてありますので、のぞき込めば確認することはできました。しかし、ごみに所有者の名前が書いてあるわけでもなく、ましてこのような大量のごみを自治会で管理させるのはいかがなものかと思います。まして、その土地が美濃加茂市の所有ということになれば、美濃加茂市にも管理責任が発生するのではないでしょうか。不法投棄の責任は、排出者である不法投棄をした本人であります。また、市ではこの不法投棄現場前の市道にごみがあふれた分だけ連絡をいただいて撤去していました。不燃ごみ集積場所といっても、これだけのごみを不法投棄されていて、そのまま放置してあるのはいかがなものでしょうか、当局の見解をお伺いします。  2.市の管理責任は。  さて、この土地の所有者が美濃加茂市であるならば、美濃加茂市にも管理責任が発生するのではないかと思います。アパートの駐車場にごみが不法投棄されていれば、アパートに管理責任が問われます。夜中に不法に投棄されたごみでも、管理責任がアパートにあると市では言われます。それならば、これだけの不法投棄された、だれが出したかわからないごみを、境松住宅の自治会だけに処分させるのはいかがなものでしょうか。市にも管理責任があると思います。粗大ごみは生活にかかわる遺留品でありますので、調べれば身元のわかる証拠も出てくるように思います。当局ではそのような調査をされているのでしょうか。このまま放置するようなことがあれば、だれも当該地域に対し関心を払っていないというサインになり、犯罪を起こしやすい環境をつくり出してしまいます。一見軽微に思える秩序違反であっても、放置するとこのような状態になるということではないでしょうか。安心・安全な美濃加茂市の構築のためにも、全力を挙げていただきたいと思いますが、当局の御見解をお伺いします。  次に、学童保育についてお伺いします。  1.市内の状況。  学童保育(放課後児童クラブ)とは、市の説明によりますと、就労などの理由で、児童が帰宅しても保護者がいない御家庭を対象に、放課後に児童をお預かりする事業を通称「学童保育」と言っています。学童保育の内容は、児童がかばんを持ったまま教室に入り、勉強する時間(自主的に勉強する時間)、おやつの時間、遊びの時間などです。指導員は、児童の様子を見ながら、連絡帳などで日ごろの様子を保護者にお知らせするとなっています。開設している箇所は、市内全域の9ヵ所です。対象は、放課後帰宅しても保護者が不在の、小学校1年から3年生で、1年を通じて入室する「通年」と、夏休み期間のみの入室の「夏休み」を受け入れ対象としています。開設日時は、授業のある月−金曜日で、下校時から18時30分までです。料金は、通年の場合1人1ヵ月5,000円です。入室の受け付けは毎年1月から2月にかけて、新年度の受け入れについて入室申請書の受け付けを行います。平成22年度の学童保育指導員も募集されておりますが、新年度ではどれだけの教室にどれだけの児童が入室されているのでしょうか。ここ数年の実績も踏まえて、市内で行われている学童保育の現状をお伺いします。  2.対象児童の拡大予定は。  子供を預けている御家庭の中で、4年生になっても継続して入室させたいという方が見えます。核家族化の中で、子育てを支援し、地域で守り合いながら明るい美濃加茂市の発展を願うならば、3年生までで終わるのではなく、6年生まで実施することが望ましいと考えます。子供のそばに親がいる。家に帰れば親がいて、家庭での生活を大事にする家庭教育は大事ですが、両親共働きでは、安心して子供を育てていくことが困難ではないでしょうか。学童期の子供の居場所づくりはとても大事なことです。現在の経済状況を考えても、子供を預けて働きに出ざるを得ない状況です。今後、当市で対象年齢の拡大の予定があるのか、お伺いします。  以上で私の質問は終わります。御清聴ありがとうございました。